校庭に置いてきたポニーテールの頃
一度家に帰ってから、用意していた服に着替えて、今度は飲み屋街の方に向かう。

同窓会の会場は、昼間の校庭よりも人が増えているみたいだった。

またそこで久しぶりにあった友人達と挨拶を交わしてから、先に席に着いていたマナやヒロと合流した。


中学校の同級生や中井先生と、こうしてお酒を飲むのはなんだか変な感じがする。

みんな大人になったんだなと今更ながらの感想を思ってしまった後に、当たり前じゃんってそれに対して心の中で突っ込みを入れる。


私とマナはそれぞれビールを煽りながら、ヒロの卒業後から近況までを聞いていた。

私と同じく東高校を卒業したヒロは、札幌の大学に進学したところまでは知っていた。


初めて聞いたのだが、高校時代からヒロは消防士に就くことを志していたらしい。

大学卒業後は北川市の消防試験に合格して、現在も消防士として頑張っているそうだ。

そして今の奥さんとは、北川市の職員で同期だという。

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