校庭に置いてきたポニーテールの頃
D組との差は、ヒロのおかげでだいぶ詰めることができた。だけど結局、次の宮西の番でまた差は開いてしまう。
俺もスタート位置に立った。その瞬間に俺の隣にいたD組の男子がバトンを受け取り、向こう側へと走っていく。
宮西が近づいてきたのを確認してから、手を後ろに伸ばしゆっくりと走り出した。
……いつもここなんだ。バトンを受け取る時に失敗してしまう。
ほとんど前のめりのまま、息を荒げて走る宮西。バテてしまって手の振りにも力が入っていない。そのままふらふらとバトンを持つ手を俺の方に向けた。
「まだだ、宮西。まだ離したらだめだ」
宮西のバトンを持つ手がふらふらと上下している。バトンの先が俺の指をかすめた瞬間に、宮西は手を離してしまった。
俺もスタート位置に立った。その瞬間に俺の隣にいたD組の男子がバトンを受け取り、向こう側へと走っていく。
宮西が近づいてきたのを確認してから、手を後ろに伸ばしゆっくりと走り出した。
……いつもここなんだ。バトンを受け取る時に失敗してしまう。
ほとんど前のめりのまま、息を荒げて走る宮西。バテてしまって手の振りにも力が入っていない。そのままふらふらとバトンを持つ手を俺の方に向けた。
「まだだ、宮西。まだ離したらだめだ」
宮西のバトンを持つ手がふらふらと上下している。バトンの先が俺の指をかすめた瞬間に、宮西は手を離してしまった。