校庭に置いてきたポニーテールの頃
2002.3.8 二人の記憶
『6月20日 宮西と日直、澤田に失恋する。』
俺が日記をつけたのは、この日が最初だった。
本当はこんなルーズリーフではなく、きちんとした日記帳を買おうと思っていた。
だけど、そこまですると重たい気がしてやめたんだ。
俺は自分の宮西への気持ちに気づいたと同時に、ヒロも宮西が好きだと気がついた。
いつか宮西に言ったように、ヒロが相手では俺に勝ち目はない。
そうじゃなくても俺は、二年生の終わりで転校すると思っていたから。
だから自分の気持ちなんて告白することはないと思っていた。それでも宮西への気持ちをなかったことだけにはしたくない。
日記をつけ始めたのは、そういった理由があってだ。ここに書いておくことで、いつでも宮西との思い出は蘇る。
自分の気持ちはあえて書かないようにした。書いてしまうと、その日記が俺一人の記憶になってしまうからだ。
こうして出来事だけ書いておけば、それは二人の記憶になると思ったんだ。
俺が日記をつけたのは、この日が最初だった。
本当はこんなルーズリーフではなく、きちんとした日記帳を買おうと思っていた。
だけど、そこまですると重たい気がしてやめたんだ。
俺は自分の宮西への気持ちに気づいたと同時に、ヒロも宮西が好きだと気がついた。
いつか宮西に言ったように、ヒロが相手では俺に勝ち目はない。
そうじゃなくても俺は、二年生の終わりで転校すると思っていたから。
だから自分の気持ちなんて告白することはないと思っていた。それでも宮西への気持ちをなかったことだけにはしたくない。
日記をつけ始めたのは、そういった理由があってだ。ここに書いておくことで、いつでも宮西との思い出は蘇る。
自分の気持ちはあえて書かないようにした。書いてしまうと、その日記が俺一人の記憶になってしまうからだ。
こうして出来事だけ書いておけば、それは二人の記憶になると思ったんだ。