校庭に置いてきたポニーテールの頃
『そっかぁ、でもお前らが付き合ったら俺も嬉しいわ。けどそうなったら、相変わらずお前らは名字で呼び合うのか?』

「名前で呼んだらお前と紛らわしいだろ」

『仕方ねえだろ。お前が転校してきた時点で、俺はすでにヒロだったんだ』

「別に今更いいよ」


『宮西のことはちゃんと名前で呼んでやるんだろ?』

「まあ、そうだな。慣れないけど」


『そのうち二人で遊びにこいよ。俺の子供、俺に似てめっちゃ可愛いから』

「はいよ、わかった。そしたらまたな」

『じゃあな』


時計を見た。多分あと40分くらいでこっちに到着するはずだ。

今日は宮西から話があると言われて、急遽俺の家で会うことになった。


「灯里……」


名前を呟いてみると少しだけ照れくさい。だけど、悪くない。


あと30分くらい。あいつがくるまで少し散らかった段ボールでも片付けておくか。






 【校庭に置いてきたポニーテールの頃 完】



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