校庭に置いてきたポニーテールの頃
大樹とは合コンの後、何度か2人で食事を重ねていき、それから付き合うことになった。

積極的に連絡をしてきたのは彼の方からだったが、話の波長も合い一緒にいて居心地が良かったのは私も同じだった。


どちらかといえばインドアで、出かけるといったら旅行よりもショッピングの方が好きな大樹。


デートでも滅多に遠出はしなかったが、月一で札幌に行き、買い物をしてから晩ごはんを食べてラブホで一泊というのが、私達の旅の思い出となるのだろう。

交際期間は3ヶ月だから、結局のところ札幌に行ったのはたったの3回しかなかったのだけど。


外に出ることは周りのカップルに比べたら少ないかもしれないし、友達が彼氏と旅行した話を聞くと羨ましくも思った。


それでもゲームが好きな大樹と夜通し桃鉄をやったことや、昼からお酒を飲みながらジブリ映画を見たり、何気なく過ごしていた週末が私にとってはとても思い出深いものになっていたのだ。

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