校庭に置いてきたポニーテールの頃
今日の日直は私の他には大嶋もそうだった。

美術室までの道のりを男子と二人きりとなると、クラスの中では話す方である大嶋とは言えやっぱり少し恥ずかしい。

だから私は唯とマナに頼んで、付き合ってもらうことにした。


「宮西、美術室か?」

「うん、私達で行ってくるから大嶋はいいよ」

「いや、俺がヒロと行ってくるよ」

「でも私も日直だし……」


すると唯が私に言った。


「じゃあ、あっかも大嶋達と行ってきたら?

五人でぞろぞろ行くのも変だし、三人だったら気まずくないでしょ?」


確かに男子と二人きりになるよりは三人の方が気持ちも楽だと思い、私は言う通りにして大嶋達を追いかけた。

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