校庭に置いてきたポニーテールの頃
体育館横の渡り廊下を抜けて旧校舎に足を踏み入れる。
古い木造の廊下は、私達が歩く度に微かにきしんだ音がした。
「ここ、夜に来たらお化けでそう」
「肝試しにはもってこいだな」
すると突然大嶋が小さく「あ」と声をあげた。
「どうした、大嶋」
私とヒロが大嶋の視線の先を追う。
使われていない教室の中でいちゃついているカップルがいたのだ。
旧校舎で現在も使われているのは美術室くらいで、しかも今日は美術の長田先生もいないから人目に触れない絶好の場所だったんだろう。
私は知っている顔に、思わずつぶやく。
「愛里ちゃんだ……」
カップルの女の方はA組の愛里ちゃん。西小の出身で真綾ちゃん達のグループだ。
古い木造の廊下は、私達が歩く度に微かにきしんだ音がした。
「ここ、夜に来たらお化けでそう」
「肝試しにはもってこいだな」
すると突然大嶋が小さく「あ」と声をあげた。
「どうした、大嶋」
私とヒロが大嶋の視線の先を追う。
使われていない教室の中でいちゃついているカップルがいたのだ。
旧校舎で現在も使われているのは美術室くらいで、しかも今日は美術の長田先生もいないから人目に触れない絶好の場所だったんだろう。
私は知っている顔に、思わずつぶやく。
「愛里ちゃんだ……」
カップルの女の方はA組の愛里ちゃん。西小の出身で真綾ちゃん達のグループだ。