幕末を駆けた桜


ごもっともな沖田の意見に隣で頷いて土方を見ると、ギロッと思いっきり睨みつけられた。

……何故睨みつけられた!?


理不尽な八つ当たりに、お返しに睨みつけてやるも土方は気づかず。


代わりに気づいた近藤さんが、苦笑いを返してきた始末。



僕は、別に近藤さんに睨んだつもりではなかったんだが。


そういう意を込めて近藤さんを見ると、またもや苦笑いしながら土方を見て一度軽く頭を下げた。



……ん?


近藤さん、もしかしなくても僕に何か伝えようとしてる…よな?



意味がわからないまま、いつの間にか勃発していた沖田と土方の喧嘩を見て、ますます頭の中にクエスチョンマークが踊る。



近藤さんが言いたい事も、こいつらが喧嘩している理由もさっぱり分からん。


……こういう時は、本人に聞くのが1番手っ取り早いか…?



近藤さん…に聞くと他の組長から何を思われるか分からない。
取り敢えず、土方と沖田の喧嘩を止めなければ。



『……土方、沖田』




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