幕末を駆けた桜
これは僕だけではない。
ここにいる皆、そう思うはずだ。
だからこそ、近藤さんにはちゃんと考えて選択し、選んでもらわなければいけない。
それが、上に立つものの使命であると僕は思っているからな。
『……分かった。
確かに、真白君の言う通りだ。
だが、そう簡単に誠を逸らすわけにはいかん。
少し…時間が欲しい』
考える為の時間。
そんな近藤さんの頼みに、坂本は有無を言わず静かに一度、頷いてみせた。
……近藤さん。
貴方の選択がどうであろうと、僕は貴方を必ず生かして見せる。