幕末を駆けた桜
逆にあってたら怖いだろ。
僕、これでも未来から来たんだからな。
『それにしても、真白君って本当に変な事に巻き込まれるね?』
『その事なんだが…あいつ等、僕の事を結構詳しく知ってるような雰囲気だったんだよな』
坂本が言うわけないと思うし…そもそも、僕は坂本に未来から来たなんて言ってないし余り自分の事を話さない。
話したとしても、日常会話や主にあいつの事だ。
僕が話さなくても、勝手にあいつがペラペラ話し始めるから大抵は聞き役に回ってるし。
そんな坂本から僕の情報が聞き出せるとは思えないのだけれど、あの3人は僕の事を知っているような感じだった。
『それって…まさか、真白君を嗅ぎまわってるって事?』
僕の言葉に薄々気づいたらしい沖田に頷いて見せると、沖田は呆れたように額に手を当てて溜息をついた。
『……まぁ、そうだろうな。
噂は聞いてる…とまで言われちゃ、そう考えるのが妥当だ』
何故僕が嗅ぎ回られなきゃいけないんだよ。
『目的は、真白君を仲間にする事だろうね』
『僕を? 確かにそんな事を言われたが、僕が仲間になったとしても何の利益もない』