幕末を駆けた桜
池田屋
薩摩
芹沢鴨暗殺後に貰うはずだった名、新選組と言う名は。
歴史が変わったからなのか、芹沢と近藤さんの意見により、壬生浪士組から新選組へと変わると言う史実とは異なった形で進んだ。
どちらにしろ、これからは壬生浪士組ではなく新選組と名乗る事になる訳だ。
ここまで来るのが早く感じたな…なんて感慨に浸っていた僕の元へ。
『真白! お前も軍議に参加しろ』
『……は?』
そんな土方の唐突な言葉が投げかけられ。
土方の奴に間抜け顔を晒してから数刻後。
いつか見た思い空間の中で正座をし、各組長の威圧感の中に何故か僕が居た。
いきなり軍議に参加しろといわれ来て見たのはいいものの。
怖いんだよ、この空間は。
いつも馬鹿やってる3バカも、沖田や斎藤でさえ重々しい空気をまとっているんだから。
『……今回、集まって貰ったのは他でもない。
古高が、長州のお偉いさんが集まって会議を開くという事を吐いた。
場所は四国屋か池田屋か…』
土方の言葉をそこまで聞き、皆理解したように頷いた。
つまり、長州を捕まえるために池田屋か四国屋に乗り込むわけだな?
これってアレだろう。
新選組の有名な事件の1つ、池田屋。
ここで池田屋に行って長州を鎖博し、報酬を貰う。
みたいな内容だよな。
だが確か、会津藩に援軍要請をしても来てもらえなかったはず。
そこは手柄を取られないよう慎重に説得する所だな。