幕末を駆けた桜
道場に入ってきながら大声でそういった近藤勇を見て、土方歳三と沖田総司が渋々頷いた。
物凄い嫌そうな顔の土方歳三は置いといて、とうとう隊士になることが決まってしまったのだ。
これからはできるだけ外出せずに、坂本龍馬に合わずに歴史を変えなければ。
……どうやって?
少なくとも、新撰組が佐幕派である以上助けることはできない。
取り敢えず…近藤勇の意見を変えなければ。
上様の指示に忠実に従う近藤勇が揺らぐかは定かではないが、松平容保なら話がわかるかもしれない。
もしくは、坂本龍馬を使って薩摩と長州に会い、新撰組を交えてお互いに話し合いさせるか…。
……まぁ、あとから考えていけば良い事ではあるだろう。
まだ壬生浪士組だ。
この名の時に注意すべき人物は…確か、芹沢鴨
。
壬生浪士組初代筆頭局長。
神童無念流の免許皆伝を持ち、近藤勇とは異なる思想である尊王攘夷派…。
味方につければ良いが…お酒と女好きの芹沢鴨をどうやって仲間に引き込むか。