幕末を駆けた桜
幕末
だんだんと意識が浮上していくのを感じで、ゆっくりと目を開ける。
病院の天井でも映るだろうと息巻いていた僕の視界に映ったのは、いささか不思議な光景で。
思わず、起き上がって確認してしまった。
四方八方、何処かしらを見渡しても、木…木…木。
突然動いた草に身を構えると、小さいリスが僕の横を通り過ぎて行った。
……なんだ、此処は。
辺りを見渡し、ため息をつく。
予想外なことすぎて、考えが付いて行っていない。
…まぁ、良い。
こんなところに突っ立っていても、何も始まらない。
丁度良いことに、歴史については詳しい方なんだから、それをフル活用しなければ。