俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集

こんな日に限って、夜は夜で接待になりやがる。
んで、加藤!
酔いつぶれるなよ!
俺は、杏に連絡したいんだよ!

それでも仕方ないからタクシーから部屋まで引き摺って、放り込んだときにはもう日付を跨いでいて。
っ、寝てるよな。
昨日無理をさせたぶん起こすのも忍びなくて。
とりあえず、帰るか。


朝起きて、今日も朝から直行で。
昨日連絡できなかった謝罪と誤解だと言うことを簡単にラインにいれた。
誤解に関しては今日の夜に迎えに行くからその時に改めてちゃんと言うから。
だから頼むから、一人で泣かないで。

守りたいのに、傷付けるとか。
もう、本当ありえない。

束縛だとか、独占欲とか、自分とは無関係だと思っていたのに、そんなガキみたいな感情にあたふたして。
情けないけど、必死なんだ。



『おはよう杏。昨日は連絡できなくて悪かった。急な接待で遅くなって、本当ごめん。今日の夜、仕事が終わったら迎えに行くから用意して待ってて』

『昨日の朝の事は本当にごめん。頼むから話を聞いて。夜、話すから』



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