俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集
なんなのその萌えるシチュエーション。
よくよく聞いてみると、昔好きだった少女漫画に出てきたシーンで自分には縁が無い話だと、諦めるというよりあり得ない話だなと思っていてもなんとなく心に残っていたそうだ。
それで今回の休日出勤。
心に残っていたそれを思いだし、してみたくなったと言うことだ。
普段全くといっていいほど我儘や頼み事すら言わない杏からのささやかなお願いは、俺の心臓に矢どころか銃でズキュンと撃ち込まれた。
もう撃ち込まれ過ぎて穴だらけだ。
どれだけ惚れさせたら気がすむんだろう。
休日の昼間、人の多い駅前に杏を一人立たせる不安は拭えないが、杏の希望するそのシチュエーションは待ち合わせなければ実行できない。
こんこんと知らない男に話しかけられても口を開くな無視をしろと言い聞かせる。
最終的に「はーい。大丈夫ですよ?あるわけありませんよ、ふふふ」なんてお気楽な返事で終わらされた。
誰かこいつに『危機感』を教えてくれ。
あっ、そうじゃん。
ちょっと遅めに待ち合わせて、俺が待ってたらいいんだよな。
杏が「待った?」なんて可愛く聞いてきて、「今来たとこだから大丈夫だよ。行こうか」なんて俺が杏の手を取るんだ。
うわぁ、すげぇイイかも。
俺の姿を見つけた杏が慌てて走ったりするだよな。
「危ないから走るなよ」とか言ってさ。
なーんちゃって。
妄想がとまんねぇ。
「恭一君?どうしました?」
はっ、しまった。
トリップしてた。
よくよく聞いてみると、昔好きだった少女漫画に出てきたシーンで自分には縁が無い話だと、諦めるというよりあり得ない話だなと思っていてもなんとなく心に残っていたそうだ。
それで今回の休日出勤。
心に残っていたそれを思いだし、してみたくなったと言うことだ。
普段全くといっていいほど我儘や頼み事すら言わない杏からのささやかなお願いは、俺の心臓に矢どころか銃でズキュンと撃ち込まれた。
もう撃ち込まれ過ぎて穴だらけだ。
どれだけ惚れさせたら気がすむんだろう。
休日の昼間、人の多い駅前に杏を一人立たせる不安は拭えないが、杏の希望するそのシチュエーションは待ち合わせなければ実行できない。
こんこんと知らない男に話しかけられても口を開くな無視をしろと言い聞かせる。
最終的に「はーい。大丈夫ですよ?あるわけありませんよ、ふふふ」なんてお気楽な返事で終わらされた。
誰かこいつに『危機感』を教えてくれ。
あっ、そうじゃん。
ちょっと遅めに待ち合わせて、俺が待ってたらいいんだよな。
杏が「待った?」なんて可愛く聞いてきて、「今来たとこだから大丈夫だよ。行こうか」なんて俺が杏の手を取るんだ。
うわぁ、すげぇイイかも。
俺の姿を見つけた杏が慌てて走ったりするだよな。
「危ないから走るなよ」とか言ってさ。
なーんちゃって。
妄想がとまんねぇ。
「恭一君?どうしました?」
はっ、しまった。
トリップしてた。