俺様御曹司による地味子の正しい口説き方 ※SS集
な、何言ってくれてんだこいつは。

反省だって、
バツだって、
そう言って杏に触れなくしといて、
そんな爆弾落としていくなんて。

無理だからっ!!!!

「杏━━━━━━━!!!!」

「きゃぁぁぁぁぁぁ」

がばりと体を覆い被さって、勢いのままベットに押し倒す。

なんかもう俺死んでもいい。
いや、嫌だけど。
なんかさ、それくらい興奮してる。

そのまま杏の唇を奪って、吐息すら奪いたい。
苦しそうに悶える杏を組み敷いて耳元で名前をささやいた。

「杏、好きだよ」

「っ、んん…………んっ、
…………はっ、だ、駄目━━━━━!!!!!」

流されそうになりながらも、足をバタつかせて意思の強さをアピールする。

「恭一君、駄目って言いましたよね。私、本当に怒ってるんですからね」

えーーーだって、杏が可愛すぎるから……

「とにかく!暫く反省です!」

そんなっ、この状態で待て、なんて拷問だ。

「そんな顔しても駄目!」

チッ、
ワンコの顔もダメか。

それでも杏に逆らえないのは、結局のところ惚れたもん負け、なんだよな。
最終的には聞くしか道はないわけで。

出来るかどうかは別として。

嫌われたくないから。
体だけ、なんて思ってほしくないから。

出来る限り譲歩するしかないんだ。
━━━━━━━俺が悪いんだけど。


いつからこんなに情けなくなったのか。
頼むから。
お願い杏、いつまでも俺の側に。




━━━ fin ━━━



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