斜め上の彼女


「・・・・・・・・・・辞表?」


「こっ・・・・・今晩1回だけお付き合いしっ・・・・・してくれはったら明日会社に提出します!すっすぐには辞められへんでしょうけど、できるだけ視界に入らないようにして過ごします。だから・・・・・」

「その結論に至る経緯をきちんと話せ」

何年も部下をしてきたから、顔を見なくても解る。

これは相当怒っている声。

眉間の深いシワまで想像出来る。


逡巡している暇なんてない。


「ーーーーーー好きでした!多分入社してからずっと・・・・・合コンに行ってもお見合いをしても課長の顔が浮かんでダメで・・・・・いっそ襲って1回ヤッてしまえば諦めもつくかと・・・・・」


課長の纏う空気が益々剣呑になる。



「・・・・・・・・・・お前、ベロベロに酔って意識のない男と寝るのに主導権握れるほどテクニシャンなわけ?」



て・・・・てくにしゃん・・・・・?



「も、妄想果敢なしょっ処女ですけど、ネットとか本とかで一応イメトレを・・・・・」
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