斜め上の彼女
途端、強い力で肩を掴まれ背中からベッドに引き倒された。
形勢逆転。
わたしの頭の横に手をついた課長がわたしの身体を跨ぎ顔を覗きこむ。
「課長・・・・・・・・・・?」
「妄想処女に仕切られてたまるか!」
唇が課長のそれで少し乱暴に覆われる。
手際よくブラウスもスカートも剥ぎ取られ、下着だけにされ身体のあちこちに課長の唇が触れ、舌で探られる。
頭の片隅に罪悪感がよぎるのに、
心の大半は大好きな人に触れて貰える嬉しさでいっぱいになる。
知らない自分が課長に引き出され、知らない感覚に酔いしれて、初めての感じたことのない強烈な痛みにさえ幸せを感じた。
一度だけだからーーーーーー永遠に続けばいいと思える時間の終わり、わたしは静かに意識を手放した。
ーーーーーーーぴちょん。
うっすらと目を開けると、黒い御影石の床。ゆったりとしたバスタブ。
豪勢なバスルームだなーーー・・・・・。
身体をすっぽりと心地よい何かに包み込まれ、お湯の中にいた。