君と出会わなければ
━━━ブォォォォン...
「へっ...へっ...へっっっくしょん!!!」
昨日お風呂に浸かって、熱かったせいで、窓を開けっぱなしにして、寝てしまい、ひどいくしゃみをしてしまう。
それとかぶるようにして聞こえた、バイクのエンジン音?
でも、この辺にでかいバイク止まってた家とかないしな...
原付なら山ほど止まってるけど(笑)
あー!!!化粧!化粧しなきゃ!!!
今は8時で、9時に家を出れば間に合うから...
よし!あと1時間!!!
顔を洗い、歯磨きをして、カラコンを装着する。
「えー!!すごい!!あんたカラコンするようになったの!!今のカラコンてすごいのねー。ままにもして♡」
「あーもー!いま時間ないの!また今度ね!」
拗ねてるお母さんをうまいことかわして、自分の部屋で黙々と化粧を始める。
「よし!!できた!!!我ながら上出来だ♪」
━━━カシャッ
「送信~♪」
昨日のアンナのメッセージ通り、アタシはアンナに自撮り写真を送った。
アンナの返信を待つ間に、髪の毛を巻いて、服を着替える。
今日はスキニーパンツに変わりはないけど、パーカーを淡いオレンジ色のニットに変えて、そのうえにGジャンを羽織る。
靴はいつものスニーカーから、ショートブーツにして脚長効果狙い(笑)
携帯を開くとまだアンナからの返信はない。
「?!」
アタシは時計を見て、肩をガックリ落とす。
家を出る時間を30分も過ぎていたのだ。
「やらかしたー。」
でも、今日はここまでやったんだから、遅刻してでも学校にいこう!