君と出会わなければ



「いってきまーす」


晴天晴天♪
マンションの階段をかけ降りて、ロビーを抜ける。


「...え?!なんで...?!」



「...よ!」



━━━チロチロリン♪



携帯の着信音も聞こえないぐらい、アタシの心臓は爆音で動いていた。
そうそこには、アヤトがバイクにまたがっているではないか!!!!!


なにこの光景。少女漫画ですか?これわ?


ベタすぎる...ベタベタすぎる...



「ごめんな!昨日!俺、ルナが自転車学校に置いてるの忘れててさ、お前、足なかったのに、俺まじで忘れてたわ」



え?え?え?こいつはバカなのか?
迎えに来てって頼んでないし...


「いや、アタシ迎えに来てって頼んでないよ?」


「俺が強引にバイクのっけただろ?迎えに来るのがふつーだろ」



いやいや、送り迎えとかカップルかっーつの!!!


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