君と出会わなければ
━━━チロチロリン♪
携帯が爆音で鳴り響く。
見るとそこには、“カズキ”の名前が表示されてた。
そうそう今日カズキと連絡先交換して、彼女とどうなったかまた連絡してこーいとかそんな偉そうなこと言ったんだっけ。
今は人の相談聞いてあげれる余裕とかないのになー。
<もっしもーし>
<あ、ルナ?カズキだけどさ。俺別れてきた!>
<お、それはそれはよかったよ!その方が絶対いいよ~>
<てか、ルナ元気なくね?どした?>
<んー?恋愛ってめんどくさいねー(笑)>
<今ルナどこいんの?ちょっと話そうぜ!>
<まだ学校だけど、そんな気分じゃない~。じゃあ、切るね>
━━━プーッ...プーッ...
虚しい遮断音が聞こえる。
カズキもアタシと同じぐらい。
いや、それ以上に辛いはずなのに、アタシなんでこんな強く当たっちゃってんだ。
最低人間じゃん。