君と出会わなければ
「さよ~なら~」
校門に立っている先生に、いつも通り挨拶をして、学校を出ていく。
今日は、最近学校の近くにできた、ショッピングモールでカナエとおでかけ~。
お互い私服だから、時間とかも気にせずに遊べるから、そうゆう面では、定時制っていいなって思ったり。
━━━カランコロンカラン
アタシとカナエは、少し落ち着いた雰囲気のカフェを見つけて中にはいった。
中は、レンガの壁になっていて、コーヒーのいい香りがしていた。
━━━ゴクゴクッ...
「さー!!!今日はいっぱいお互いのノロケ話し合お!!♪」
カナエは、ストローでアイスティーを勢いよく飲むと目をキラキラさせてアタシを見つめてくる。
アタシとカナエは、学校で毎日顔を合わせるものの、こうやって放課後に二人で遊ぶのは、入学式の河川敷以来だった。
別に避けてたわけでもない。
カナエのバイトが忙しくて会えなかったのもひとつの理由。
ただ、もうひとつは、いつもカナエは、アヤトに迎えに来てもらってた。
だから、カナエとバイバイするときは、必然的にアヤトと顔を合わせなきゃいけなくなる。
それがアタシは超がつくほど嫌だった。
「まかせとけ~♪」
アタシは親指をたてて、カナエに見せる。
ゆっくり話すのが久々だったからなのか、アタシとカナエは止まることなく、ベラベラと話続けた。
学校のこと。
先生のこと。
バイトのこと。
友達のこと。
そして...