君と出会わなければ
「んじゃまたね~♪」
カナエとアタシは自転車に乗り、お互い彼氏の家を目指しながら帰っていた。
カズキとアヤトは家が歩いて5分ぐらいの近さ。
んまぁ、二人の家行ったことあるから知ってるんだけど...(笑)
カナエはアタシに手をふって、アヤトの家を目指して自転車を走らせて行った。
アタシはカズキのマンションの下に適当に自転車を止めて、エスカレーターに乗り込む。
━━━五階です♪
エスカレーターのアナウンスが鳴り、アタシは降りてカズキの部屋を目指す。
「あれ?電気ついてないし...寝たんかな?」
━━━ピンポーン
「...」
反応なし。
せっかくきたのに、カズキの家には誰にもいなくて、無駄足だった。
肩をガックシ落としたアタシは、またエスカレーターに乗り込み、自転車をとりにいく。
━━━チロチロリン♪
着信音が鳴って、開くと“カナエ”と表示されていた。
<あ、よかった!でた!ルナいまどこ?>
ルナは少し慌てた声でそういう。
<カズキ家いなかったから今から帰るとこ~!>
<間に合った!!!アヤトの家にカズキいるから、おいでよ!>
げっ...!!(゜ロ゜ノ)ノ
うそでしょ。アヤトの家?!
よりによってなんであいつの家...