君と出会わなければ



って、まぁこんなわけで今に至る。



「ほらアヤト~!ルナきたよ!!!」


「うぃっす」


ちっ、こいつわ!!!!!
素っ気なさ前よりひどくなってるし( ;`Д´)


アタシに見向きもしないまま、ひたらすらコントローラーをカチャカチャしながら、テレビに集中するアヤト。



「ルナごめんね~、アヤト、ゲームしてるときアタシにもこんなんだからさ(..)」


とカナエは、顔の前で手のひらを会わせる。

カナエはこの状況に慣れているのか、アヤトの横にちょこんと小さくなりながら膝をたてて座る。



━━━チュッ



カナエが突然、アヤトの頬に軽くキスをする。



「...」



って、おい!!!
無視?シカト?!ゲーム集中しすぎ...アヤト...



アヤトは何もなかったように、ひたすらゲームをし続ける。
カナエはいつものことなのか、アヤトの横で携帯を触りだす。




「ねー、アヤトとカナエって大丈夫なんかな?」



「んー、大丈夫やろ!なんだかんだ毎日会ってるみたいやし?そんなに気にすることないない!」



アタシの膝を勝手に枕にして寝転ぶカズキは、そうアタシに笑顔で言う。



どうしても、アタシはカフェでカナエと話したことが頭から離れない。
好きって言われないのに、会ったらエッチはする。


アタシとカズキには無縁の話。


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