君と出会わなければ




「カズキ起きて~。二人に邪魔だし、カズキの家で一緒に寝よ?」



「...う......うん!!!」



アタシは眠ってるカズキをそっと起こす。
カナエは、まだ床で小さくなって眠っていた。



「じゃあ、行くね」



アタシはアヤトの部屋を出るときに、そう小さく呟いた。

振り返らなかった。
振り返ったら、また前のアタシに戻るような気がしたから。




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