新年の幕開けはきみと
私のアパートの前についた。

「今日はありがとうございました」と言って車を出ようとする私は、彼に腕を引かれ、気付けば私の唇は彼の唇と重なっていた。

時間にすれば数秒だけど、私には永遠に感じた。

「好きだ。俺と…結婚を前提に付き合ってほしい。
OKならば、大晦日、スターツホテルに来てほしい。
新年の幕開けを、裕香。きみと迎えたいんだ」

初めて、下の名前で呼ばれたことに心が震えた。

「返事は、大晦日当日でいいから。
当日、ルームナンバーを送るよ」

そう言って彼は車をスタートさせた。












そして迎えた大晦日。

彼から、ルームナンバーが送られてきた。

私は急いでスターツホテルに行き、彼の待つ部屋へと向かう。

この先、彼と一緒に新しい年を迎えるために。

彼に「好きです」と伝えるために。




終わり




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