見返橋
俺は食らいつくように間部見に聞いた。
「見返橋のこと、聞かせてくださいっ!
行ったことあるんですよね?その時のことについてッッッッ!」
さっきみたいに押しに負けてくれると思ってた......けど。
間部見から出てきた言葉は___
「は?」
これだった。
唖然とする俺を差し置き、間部見は一気にまくし立てた。
「見返橋について、聞きたいだと?
馬鹿言え。
聞くだけならまだしも、見返橋に行ったら大変なことになるぞ。」
それを聞いて俺は、何を言ってるんだコイツは、と本気で思った。
間部見は本当に霊がいるなんて思っているのか?
俺は口端を釣り上げながら間部見の鼻先まで近づいた。
「そんなの、どーでもいいですよ。
とにかく、話してくださいよ」
そう言うと、間部見は眉間に皺をいっぱい寄せて低い声で俺を脅す。
「......それでもいいだと?
ふざけるな。僕は責任なんてとれないぞ!」