私達のタイムリミット
新しい生活
ーーーーーーー1995年3月11日ーーーーーーー
"オギャーオギャー"
3人の元気な産声が緑あふれる田舎に響きわたった。
"『空』『海』『陸』"
私達の物語がスタートした日だった。
同じ日に生まれた私達3人。それは運命。
「いつか私達の子供が私達みたいに幼馴染の関係でいられるといいわね」
「そうだな」
「同じ歳だったら俺らも安心だわ」
「そうね。私達の夢だったものね」
「子供を同じ学校に入れて…って夢?」
「そうそう!!小学校の時かな?そんな話したよね」
「あの山での話か」
私達3人の親は生まれてからずっと一緒にいる幼馴染。そんな幼馴染の3組の夫婦から誕生した子供たち。
「名前は空、海、陸になったら笑えるな(笑)」
「それいいな?」
「それにしよーぜ!」
「まじかよ!?」
私達3人の父親は国を守る「自衛隊」。「空軍、陸軍、海軍」それぞれ違う軍に所属していた。
「国を守れるように人を守るそしてこの故郷を守れるような3人になるように、空、海、陸にしよう」
「俺のノリが採用されるとは…」
「まぁ、ノリにしてはいい案だぞ?俺らの子供なら絶対守れるような人になるよ」
「そ、そーだな。一応俺の子供は女なんだけど?」
「大丈夫!お前の子供ならボーイッシュになるよ(笑)」
「ま、そのほうが嬉しいけどさ」
今思う。ノリで決めた父親を少し恨む。でもこの名前は気に入ってる。
なぜなら…国や故郷や人々を守るのが私たちの夢だから。
お父さんありがとう。お父さんの思いに答えられる人になるよ。