パノラマ・ビュー ~夜景の広がる部屋で~
「わぁ、すご……い」
ドアを開け、お目当ての部屋に足を踏み入れた佐野が、感嘆の声を漏らした。
欧風の家具や調度品でシックにまとめられた部屋は、ラグジュアリーな雰囲気に包まれている。
眺望抜群の大きな窓からは東京ベイが一望でき、これは夜になるとかなりの絶景だろう。
で、ベッド。
その窓に向けて、ツインベッドが寄り添うように設置されていた。
どうもリクライニングで身を起こせるようになっていて、美しい夜景を眼下に特別な夜を、という演出らしい。
「ここ、ここ! このベッドで夜景を見ながら眠りにつきたかったの」
佐野が無邪気にはしゃいでいる。
「お、おー…よかったな」
ベッドの脇にひざまずき、シーツの感触を確かめるように頬ずりしている無防備な姿に、オレはちょっと動揺していた。
「ヤバいな、オレ…。一晩耐えられんのか?」
オレたちは恋人じゃない。
ただ仲のいい同期だってだけで、こんなところで一夜を共にできるような間柄ではない。
じゃーなぜ、こんな事態になってんのか――。
ドアを開け、お目当ての部屋に足を踏み入れた佐野が、感嘆の声を漏らした。
欧風の家具や調度品でシックにまとめられた部屋は、ラグジュアリーな雰囲気に包まれている。
眺望抜群の大きな窓からは東京ベイが一望でき、これは夜になるとかなりの絶景だろう。
で、ベッド。
その窓に向けて、ツインベッドが寄り添うように設置されていた。
どうもリクライニングで身を起こせるようになっていて、美しい夜景を眼下に特別な夜を、という演出らしい。
「ここ、ここ! このベッドで夜景を見ながら眠りにつきたかったの」
佐野が無邪気にはしゃいでいる。
「お、おー…よかったな」
ベッドの脇にひざまずき、シーツの感触を確かめるように頬ずりしている無防備な姿に、オレはちょっと動揺していた。
「ヤバいな、オレ…。一晩耐えられんのか?」
オレたちは恋人じゃない。
ただ仲のいい同期だってだけで、こんなところで一夜を共にできるような間柄ではない。
じゃーなぜ、こんな事態になってんのか――。