永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
***
「…ーー、ーう、ふう!」
「んんっ………うぅ……」
まだ、眠い……。
なんだろう、声が聞こえる……。
それに、しきりに肩を揺すられる感覚。
それに、ゆっくりと意識が浮上していく。
「オイ、ふう起きやがれ」
「う、ん…………寒、い……」
寒い……。
そう思って、近くの布団を掴んだ。
「オイ、凍死すんぞ、マジ起きろ!!」
「んぅ……私、いつの間に寝て……」
ぼんやりとする頭で、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
すると、なっちゃんが慌てたような顔をしていた。
それに、私が布団だと思って掴んだものは、なっちゃんのコートだった。