永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


***


ーガタンゴトンッ


電車の中は満員で、駆け込むように乗り込んだ私達は、扉を背にして、立っていた。


「なっちゃん、人すごいね……」

「あぁ?まぁ、通勤、通学ラッシュの時間だからな」


そっか、普通ならまだ学校に通ってる時期だ。

この満員電車じゃ、毎日は大変だと思うけど……。

電車通学とか、やってみたかったな……。


「なっちゃんは、どうやって学校に行ってたの?」


不意に、なっちゃんの高校生活はどうだったのかが気になった。

そういえば、私ってなっちゃんのこと、あんまり知らないんだよね。


「あ?俺はバイクだよ……つっても、50ccの原付だけどな」

「え、なっちゃんバイクに乗れるの?」


なんかすごい!

だけど、なっちゃんなら載ってそうな気がする。

暴走族……的なイメージが強いから……なんて、絶対に言えない。


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