永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「け、警察に連絡したのかな?」
「分かんねぇーけど、それにしては早すぎるだろ。まずは、家族が探しに来るのが妥当じゃね?」
コソコソと話しながら、私はなっちゃんと外へ繋がる階段を下る。
そして、そこから……。
「ふぅ、走れ!」
「うんっ」
できるかぎり、全速力で走った。
なっちゃんに手を引かれて、引っ張られるように走る。
「はぁっ、ううっ……」
「ふう!!……くぅっ……くそっ」
でもすぐに心臓が悲鳴をあげて、私はその場に崩れ落ちた。
そんな私を支えるなっちゃんも胸をおさえている。
「なっちゃ……はぁっ、うぅっ……」
「はぁっ、クソッ、使い物になんねぇな、俺の体も……」
悔しそうに自分の胸を叩くなっちゃんの手を、息を切らしながら握った。