永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。



「店長、これ400CCのバイクっすか、色もボディもカッコイイっすね」

「おうよ!さっすがバイク好きだな、夏樹。目の色変わってら!」


ブラックの中に、ブルーのラインが入った、2人乗りのバイク。

これを、なっちゃんが運転するんだ……。

その後ろに乗れるなんて、なんだか楽しみだなぁ。


「頑張ってね、風花ちゃん」

「あ、若菜さん」


楽しそうな2人を見つめていると、隣に若菜さんがやってきた。


「男の子って、不思議よね。不意に、弱くなったり、子どもみたいにはしゃいだり……」


「あっ………ふふっ、そうですね」


「夏樹の事、頼むわね」


その言葉には、色んな意味が含まれているように感じた。

守られてばっかりはもう卒業する。

なっちゃんの事、私も守るんだ。


< 181 / 322 >

この作品をシェア

pagetop