永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「店長、これ400CCのバイクっすか、色もボディもカッコイイっすね」
「おうよ!さっすがバイク好きだな、夏樹。目の色変わってら!」
ブラックの中に、ブルーのラインが入った、2人乗りのバイク。
これを、なっちゃんが運転するんだ……。
その後ろに乗れるなんて、なんだか楽しみだなぁ。
「頑張ってね、風花ちゃん」
「あ、若菜さん」
楽しそうな2人を見つめていると、隣に若菜さんがやってきた。
「男の子って、不思議よね。不意に、弱くなったり、子どもみたいにはしゃいだり……」
「あっ………ふふっ、そうですね」
「夏樹の事、頼むわね」
その言葉には、色んな意味が含まれているように感じた。
守られてばっかりはもう卒業する。
なっちゃんの事、私も守るんだ。