永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
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バイクで走ること1時間半、潮の匂いが鼻腔を掠めた。
ついに海沿いまでやってきたんだと心が踊る。
目を凝らすと、月明かりにキラキラと輝く海と、小舟がいくつか泊まっているのが見えた。
「わぁっ………」
これが、夜の海っ……。
幻想的なその光景に、一瞬にして虜になる。
ようやく、ここまで来たんだっ。
すると、途中でバイクは失速し、海沿いの道路の端に止められた。
「休憩がてら、海でも見よーぜ」
そう言いながらヘルメットを外すなっちゃん。
その仕草の一つ一つがやっぱりカッコイイなと思った。
って、見惚れてる場合じゃなかった、私もヘルメット外さないと……。
「あれ?」
これ、つける時は簡単だったのに、外すの難しいな。
留め具を緩めながら紐をひっぱるタイプだったからか、不器用な私には少し難しい。
なんせ、自分の留め具の位置が見えない。