永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「オイ、何やってんだ……」
呆れ顔のなっちゃんが私のヘルメットの紐に手をかける。
その時の距離といったら……。
「わっ………」
「ジッとしてろ、外せねーだろ」
なっちゃんの顔が間近にあって、ドキドキしてしまった。
やだな、前はこんなふうに心臓が変になったりしなかった。
私、どうしちゃったんだろう……。
ーカチンッ
そして、ようやく留め具が外れて、なっちゃんがヘルメットを外してくれる。
「ほらよ、はずれたぞ」
「あ、ありがとうっ」
あぁ、恥ずかしかったっ。
外れるまでの時間が、物凄く長く感じたよ。
「んうぅ〜っ」
そして、開放された体をうーんと伸ばした。
1時間でも、同じ体勢は辛いな。
なっちゃんは運転をずっとしてくれてたし、きっと疲れてるよね。