永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。



「あのね、なっちゃん。私が意思を持って歩き出せたのは、なっちゃんのおかげなんだよ」


「え、俺が?」


キョトンとするなっちゃんに私は笑う。

なっちゃん、どれだけ私の心を救ってくれてるか、気づいてない。

なっちゃんは、すごい人なのに……。


「なっちゃんといると、この先が地獄でも、怖くない……。なっちゃんの存在は、私をいつでも安心させてくれる」


「この先が地獄でも……」


「そうだよなっちゃん。私は、この先にどんな困難があるんだとしても、なっちゃんと一緒ならどこまでも行ける」


そう、信じて疑わない。

なぜだか、なっちゃんの傍は世界で一番安心できる。


「そう思わせるなっちゃんは、すごい人なんだよ」

「すごい人……くくっ、お前っ」


すると、突然なっちゃんが笑い出す。



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