永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「なっ、ちゃん……?」

「はよ……つか、まだ寝ぼけてそーだな」


そう言って笑うなっちゃんは、私の頭をワシャワシャと撫でる。

あれ……私昨日、なっちゃんの看病したままここで眠っちゃったんだ……。


お腹も満たされて、眠くなっちゃったのかも。


「寝癖すげーし、目もとろーんってしてら」

「ふぁっ……ぁ……」


私は、欠伸をして、なっちゃんの顔をぼんやりと見つめる。

なっちゃんは先に起きていたのか、体を起こして、私の髪を撫でていた。


なんなんだろう、この朝は……。

起きたらなっちゃんがいて、優しく頭を撫でてくれる。

こんな幸せな朝があっていいのかな……なんて。


それに、だんだん頭がハッキリしてきた。




< 218 / 322 >

この作品をシェア

pagetop