永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。



「そうよ、それがたとえ、天国であっても……」

「っ……そう、ですか……」


それっきり、私たちの間に沈黙が訪れる。


何を、考えてるのかな……なっちゃんは。

なっちゃんにしてあげられる事は、なんだろう……。

大切な人を元気にする言葉が、今の私には見つからなかった。


「ところで、2人は恋人なの?」

「………え?」


すると、この沈黙には似つかわしくない話題が、文さんによって投下される。


「なっ、違いますよ、文さん。俺らは、そんなんじゃ…」


ーズキンッ

なっちゃん、そこまで即答しなくても……。

どうせ、私の片思いではあるけど、やっぱり傷つく。


「あら、仲良しだったから、てっきりね」

「はは………」


私は、悲しい気持ちを誤魔化すように、曖昧に笑った。

仲良し……か、文さんから見ると、私達は恋人に見えるんだ。

それに、こっそり胸の内で喜んだ。



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