永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「なんか、ちゃんと言っておきたくてよ……」

「なっちゃん……」


ドキドキと心臓が早鐘を打つ。

あぁ、どうしよう……。

私、今すぐなっちゃんに触れたい、もっと近づきたい。


「私にも……なっちゃんの事守らせてね」


守られてるばっかりは嫌だよ。

大切な人のこと、私だって守りたい。

もちろん、なっちゃんに比べたら、体も弱いし、頼りないとは思うけど……。

せめて、その心は守らせてほしい。



「ふうは、いつだって俺の事守ってくれてるって」

「え、そうかな?」

「俺が挫けそうになる時に、ふうを見ると……なんかな、頑張らねぇとって、力が湧いてくる……」


そう言ったなっちゃんの眼差しが、優しい。

私も同じ……。

なっちゃんの存在が、私に前へ進む勇気をくれる。



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