永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
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バイクで海沿いを走ること1時間半、ようやく沖ノ島へとやってきた。
バイクを降りた私たちは、潮風に吹かれながら、2人、砂浜へと降りる。
「やっとたどり着いたな……」
「本当に、来たんだね……」
まだ信じられない気持ちで、周囲1kmほどの小さな島を見つめていた。
館山湾の南端、南房総まで来た私たち。
距離にして119.7km、病院という白亜の籠から飛びだしてきた私達にとっては、長旅だった。
冬でも、ちらほら観光客がいるのが見える。
「ふう見ろよ、おみやげ屋がある」
「本当だ、行ってみようよ」
なっちゃんに差し出された手に自分の手を重ねる。
私達はなんとなくそのおみやげに入ってみることにした。