永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。



「私はね、スポーツが出来なかったから、バスケ部のマネージャーになったんだけど……」


「あ、分かった。バスケ部の先輩が好きなの?」


私が尋ねると、頬を赤く染めて、「うん」と頷く。

そんなほのかちゃんが可愛らしくて、私もつい微笑んだ。


「如月 遠矢(きさらぎ とおや)って言うんだけど、バスケが本当に上手いんだ……。しかも、かっこよくって……」


「おいおい、スポーツしてるとこだけに惚れたのか?小学生じゃあるまいし」


呆れた顔をするなっちゃんに、ほのかちゃんがむくれる。


「違うよ!遠矢先輩は、優しくて、超紳士なんだからっ」

「何か、進展は無かったの?」

「一緒の高校に行くって約束してた」

「えぇっ」


それって、もう付き合ってるんじゃ……。

それか両想いだよ、きっと。

でなきゃ、そんな約束する?

まさか、誰にでもそんなことを言う……。



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