永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「ま、諦めずにぶつかってみろよ」


ポンポンッと、なっちゃんがほのかちゃんの頭を撫でた。

それに、ほのかちゃんの瞳からポロりと涙が零れる。


「ありがとう……なっちゃん、ふう姉」

「私はなんにも……全部なっちゃんが答えてくれたから」


そう言って笑っていると、ほのかちゃんが笑う。


「まさか、なっちゃんがこんなに話の分かる人だとは思わなかったな」


「だてに18年生きてねーからな」


「そうと決めたら、私、手始めに手紙でも書いてみようかな。口で言うと、胸がいっぱいで言葉にならなそうだし」


そう言って意気込むほのかちゃんは、今まで見た中で一番輝いている。


恋をすると、こんな風に人は変われるのかな。

こうして、向き合う強さを……手に入れられるのかな。


< 63 / 322 >

この作品をシェア

pagetop