永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「ほのかちゃん!!」


私は慌ててほのかちゃんを抱き起こす。

すると、血の気の失せた顔で、苦痛に表情を歪めていた。


なに、何があったの!?

それより、看護師さん呼ばなきゃっ。

私は慌ててナースコールに手を伸ばして、助けを呼んだ。


『どうしました?』

「ほのかちゃんが倒れてっ!!」


悲鳴に近い声で叫ぶと、看護師さんは『すぐに行きます』と言って会話を切った。


どうしたらいいのっ。

何をしてあげたらいいのか分からないっ。


無力な自分に、涙がボロボロと流れる。


「お願いっ、ほのかちゃんを助けてっ」


早くっ、早く!!

看護師さんはどうして来ないの!?

たぶん、ナースコールを押してから数秒も経っていない。

だけど私には、酷く長い時間に思えた。



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