永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「……っ、あの馬鹿……告白はどーしたよ……っ」
なっちゃんの声が震えてる。
なっちゃんにはきっと、分かってしまったんだ。
ほのかちゃんがもう、この世にはいない事に。
「自分がいる死ぬっていうのに、私の心配ばっかりしてっ……」
「ふうが看取ったのか……」
「うん……腕の中でっ……ふっ、うぅっ……」
話すことが辛くなって、私は口を両手で塞いだ。
そして、声が出ないように、ひたすらに声を我慢する。
「馬鹿、こんな時に、我慢すんな……」
「え……」
なっちゃんは、私のことを静かに抱き寄せた。
それに驚きながらも、動くことが出来ない。
なっちゃんの体温だ……。
トクトク……生きている鼓動を感じる。
さっきは、ほのかちゃんの命が消えていくのを、肌で感じたからか……。
なっちゃんの温もりに安心して、また涙が出てきた。