永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「だから……この命が、もし消えてしまうのだとしたらっ」
言葉にすることが怖い。
私のわがままで、お父さんとお母さんに心配をかけてしまう。
だけど、私はほのかちゃんの言葉から、逃げたくない。
『良かっ……た、今まで……あり、がとっ…う、ふう姉………』
ほのかちゃん……違うよ、お礼を言うのは私の方。
ありがとう、ほのかちゃん。
私に、前に進む勇気をくれて。
「………行きたい場所、私……海を見てみたいっ。この命が終わってしまう前に、知りたい世界があるのっ」
「よく言ったじゃねーか、ふう」
すると、なっちゃんは嬉しそうに笑う。
私は、それに笑顔を返した。
私、自由になりたい。
外の世界へ行ってみたいよ。
この世界に思い残すことの無いように。