永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「それはふうも一緒だろ」
「それは……」
手術を受けるのなら、私と同じでかなり心臓病が進んでるはず。
ここを出たら、私達はより、『死』に近づく。
だけど、それでも……。
「なっちゃん……私を外の世界に連れてって」
「……よっしゃ、なら決まりだな」
私がなっちゃんの手を取ると、強く握られる。
怖いけど、だけど……。
なっちゃんが傍にいてくれるのなら、きっと大丈夫。
「ふう、着込めるだけ着込んで来い。俺も、準備してすぐここに戻ってくる」
「う、うん……わかった」
不安になりながらも、強く頷く。
すると、なっちゃんは部屋を出ていった。