永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「なっちゃん」
「あぁ?」
私は笑みを浮かべて、面倒くさそうにこっちを見たなっちゃんを見つめる。
「ありがとう」
「っ……別に、いちいち気にすんな」
すると、照れくさかったのか、ぶっきらぼうにそっぽを向かれた。
なっちゃんの優しさが、傷ついた心も癒していくみたいで、なっちゃんにバレないようにそっと笑った。
そんな、温かい気持ちで暖をとりながら、私達は道の途中にある橋を渡る。
「この橋超えた所の、バス停まで歩くぞ。まぁ、この時間じゃまだバス走ってねーけどな」
「確かに……」
始発のバスが出るまで、待つしかないよね。
私達には、時間が無い。
命も、そして物理的な時間も……。
「留まる時間がなげーほど、見つかる確率が上がる。始発は……6時49分発か」
「なっちゃん、どうやって遠矢先輩に会う?」
手紙、渡したいけど……遠矢先輩にどうやって会ったらいいんだろう。