永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「ほのかの中学に行くしかねーだろ、幸い、冬休みまでには日にちがある」

「中学……確か、行徳の……そう、行徳東中学校だよ」


学校の話をした時に、ほのかちゃんから聞いたことがある。

行徳なら、ここからそんなに遠くないだろうし。


「なら……」


なっちゃんは携帯を片手で操作して、乗車案内アプリを開いた。

どうやら、ルートを検索してくれてるみたい。

なんとも………頼りになる。

私、意気込んだは良いけど、なんにも考えて無かったなぁ。


「バスで一之江駅まで行くぞ。そこからは電車を使うか」


「なっちゃん、私……病院飛び出したは良いけど、今後のこと全然考えて無くて……。なっちゃんがいてくれて心強いよ」


「バッ、馬鹿かお前はっ。恥ずかしい事を吐くな」


えっ、恥ずかしい事なんて私言った?

心強いって言っただけなのに……。

なっちゃんの照れるポイント、謎だ。



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