永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。


「で、でも……ありがとうって伝えたくて……」

「分かったっつの、もう喋んな」

「はい……」


なっちゃんとの会話は、不安な気持ちを軽くしてくれた。

一緒にいると安心して、こんな時なのに、楽しいなんて感じられる。


「お前、体大丈夫か?」

「うん、なっちゃんは?」

「俺は男なんだから、お前よりは丈夫なんだよ」


なっちゃん、私がこうして普通でいられるのは……。

それはきっと、なっちゃんが私を気遣って会話を続けてくれてるからだよ。


ーーー本当にありがとう。

心の中で感謝をしながら、私はなっちゃんとの会話を楽しんだ。

そして30分ほどかけてようやく、私達はバス停に到着する。



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