永遠なんてないこの世界で、きみと奇跡みたいな恋を。
「私がっ、弱すぎる、からっ……はぁっ」
「………女なんだから、強くなんなくていんだよ、お前は」
そう言って、頭をポンッと撫でられる。
すると、なっちゃんのむき出しの手が見えて、ハッとした。
そうだっ、なっちゃんの手袋、私が奪ってたんだった。
それに、マフラーもしてない!
私っ、本当に気が利かないんだな、もうっ。
「なっちゃん、これ……」
私は自分のマフラーを外して、なっちゃんに付けてあげる。
そして、なっちゃんの両手を握ると、必死に息をかけた。
「はぁーっ、温かくなればいいんだけど……」
「おまっ、馬鹿、手離せ!つか、マフラーはお前がしろ!風邪でもひかれたら困るんだよっ」
赤い顔で私の手を振り払うと、なっちゃんは私にマフラーを巻きなおそうとする。
なっちゃん………頑なだなぁ。
でも、私がマフラー巻くまで絶対に引き下がらなそう。
仕方ない……。